吉田啓晃 Hiroaki Yoshida

 

僕は今まで幸運な事に欧州の教授陣に習う機会が多く、ドイツではマインツ先生、シュミット先生、石坂団十郎先生などの著名な教授陣の講習会に参加しました。講習会に参加するにあたり大切にしたのは自分を成長させて頂ける指導は元より、特に重要視したのは自分の趣味と合うかどうかでした。いくら教え方が分かりやすい先生でも、結局自分との音楽性が近くなかったらどう弾いていいかわからなくなってしまいそうだからです。そしてドイツのチェロ界は今ノリに乗っていて、確固たる基礎に基づいて教育を行い素晴らしい生徒を輩出しているのは遠い日本でも評判です。例えばマインツ門下でチャイコフスキー国際コンクールで優勝したアンドレイ イオニーツァさんやウェン シン ヤン門下でエリザベート王妃コンクールで2位の岡本侑也さんなどの演奏を聴くたびに、基礎力の大切さを感じます。基礎力の上に圧倒的な表現力があるからこそあのような素晴らしい演奏ができるのだと思います。

 

このような結果から僕はマインツ先生とヤン先生の講習会に参加したいと思いました。そして2017年夏にザルツブルクでたまたま、お二人が講習会を行う事になり、参加させて頂きました。マインツ先生の講習会は3度目でヤン先生のは初めてでした。ヤン先生のレッスンを初めて受けた時の感想はこの人の音を聴いているだけで上手くなりそう。しかも教え方もわかりやすいし、独特のフィンガリングも本番で使えるものだ、これは凄い、この人に習ったら上手くなれると思えました。

 

今回の講習会でのレッスンで1番印象に残っているのは先生にご指導頂いた弓の使い方でした。自分の右手の表現力の無さは痛感していて悩んでいたところヤン先生に指摘して頂き、何か掴めた気がしています。必ず次、ヤン先生の前で弾く時は今までご指導頂いた事プラスアルファ、自分の音楽をしっかり表現できるよう精進して参ります。

 

そして今回感謝しないといけないのはホストファミリーの方です。全くの部外者である僕を快く泊めてくださり、食事まで出してくださいました。ホストファミリーの方達と食事をする事が楽しく、練習も、もう少しで食事だから頑張ろうと思えた事が多々ありました。本当に感謝しきれません。演奏で恩返しできるよう、更に自分を高め音を楽しみながら頑張りたいです。