海老名 遙香(東京音楽大学大学院2年)

日本で勉強した曲を、一度集中的に海外で見直したいという思いから、今回の講習に参加しました。2010年の夏にもこの講習に参加したことがあり、今回は6年ぶりのミュンヘンでした。当時はF.マッシンガー教授にご指導いただきましたが、本当に残念なことに講習をうけた次の年にお亡くなりになり、今回はシェーファー教授、ベッケラー教授両教授のレッスンを3回ずつ受講しました。

おふたりの先生につくことで、同じ曲を様々な視点から勉強することができました。
シェーファー先生は作曲家の意図を楽譜を細かく読みこんだ上で解釈し、その上で情熱的な演奏をする方法、ベッケラー先生は音そのもので歌う方法、美しい音をだすための身体の効率的なつかいかたを重点的に教えてくださいました。アプローチの方法は違うものの、おふたりの先生が伝えてくださる音楽の方向性は同じだなと日が経つほどに実感できました。先生がくださったアドバイスはどれも私が習得したかったことばかりですし、音楽表現のために不可欠なことでした。
一週間の講習のうち6回レッスンを受けることになり(最終日は修了コンサートでした)、毎日レッスンがある状況でした。そのため、予習、復習を効率的にしなければいけませんでしたが、心優しいホームステイ先のかたが、朝から晩まで好きなだけピアノを弾いていいわよ!と言ってくださり、とても集中して勉強することができました。ホストファミリーのかたは本当に私を家族の一員のように扱ってくださり、練習に疲れたときは美しい湖やお城、美術館、コンサートに連れて行ってくださり、ケーキやごはんを用意してくださいました。またコンサートのアフターパーティにも誘ってくださり、チェリストのかたとお話をできたりと、これ以上にないくらい贅沢な時間を過ごすことができました。
修了コンサートでは審査員賞に選んでいただき、翌日の記念コンサートに出演させていただきました。どちらのコンサートも満員のお客様がいらっしゃり、皆さん芸術や音楽が大好きなかたばかりで、心から生活を楽しんでいる様子が伝わってきました。ミュンヘンには大きな美術館が6つもあり、まさに芸術と音楽の街です。このような場所で勉強できたことは大切な財産となりました。

今回の講習で充実した時間を過ごさせてくださったシェーファー先生、ベッケラー先生、ホームステイ先のHappさん、Erhardさん、小長様、朝島さん、そしてミュンヘンに住んでいる皆様に感謝の思いでいっぱいです。この経験を糧に、さらに邁進したいと思います。ありがとうございました。