村上 麻里(熊本大学4年)

大学の後期試験も終わり、次の日ミュンヘンへ出発という慌ただしいスケジュールの中、迎えた2016春期ミュンヘン国際音楽セミナー。私は、大好きなピアノをできるところまで勉強したいと思い、海外のセミナーを受講してきました。そんな中、「ドイツ」留学ということ、リピーターが多いということに興味を惹かれ、このセミナーを受講させて頂くことになりました。10日間という短い間でしたが、とても充実したものとなりました。
まず初めに、レッスンについてです。私は、シェーファー教授と、ベッケラー教授のレッスンを、それぞれ2回ずつ受講しました。シェーファー教授は、リズムやテンポなど、基本的なことを求められ、細かい部分を多く見て頂きました。特にペダルについて、雑にするのでなく、指で出来るだけ繋ぎ、音をきちんと聴きながら、ペダルを使う。慣れてきた曲だからこそ、楽譜をきちんと読み直すことを、再確認したレッスンでした。ベッケラー教授は、音色や表現について求められ、イメージを持って音を出すことを、身体全体で表現され、なかなか上手くいかない箇所は、「~になったようなつもりで弾いてごらん」と具体例を挙げ、それを音に引き出して下さいました。また、私のネックである、指の弱さを指摘され、どんな時でも、メロディが浮き出てくる練習法などを教わり、とても身になるレッスンでした。
次に、ホームステイについてです。今回、私にとって初めてとなる、ホームステイをさせて頂きました。外国人と生活したことがなかった為、言葉の壁に、研修期間中の生活が、ものすごく不安でしたが、ホストファミリーであるGerbitzご夫妻は、自由に生活できる環境を与えて下さり、毎日、安心した生活を送ることができました。通学は、電車と徒歩で、電車を降りてからご自宅の間もマンションや公園などがあり、お昼は親子連れが多く、真夜中に歩くことはなかったものの、特に危険を感じることはありませんでした。また、今回、セミナーの受講生、且つ、一緒にホームステイをした外国人がいました。歳も近く、簡単な英語でゆっくりと話し掛け、コミュニケーションをとってくれて、そのおかげで最初の不安は、すぐになくなりました。私は、この経験で、今までにない、素晴らしい機会に、恵まれたと心から思いました。
日本から来た受講生とも、一緒に食事をしたり、街を歩いたり、観光もしました。みんな馴染み易く、演奏は勿論、留学の話や、将来の話をし、音楽に対する強い想いや、真剣さに刺激を受け、私自身も音楽と向き合うことができました。他にも教会巡りや、美術館巡りをし、ドイツの文化や、風習に触れ、芸術の姿に、感動しました。最後の修了演奏会では、観客の皆様が微笑み、あたたかい拍手が鳴り響き、あの瞬間が今までになく、とても印象深く、胸がいっぱいになり、言葉にならないものでした。
ホストファミリーは勿論、ガスタイクや駅、お店や道端でドイツ語が分からないなりに、会話をしたり、挨拶しあったり、ドイツでの生活は一つ一つが大きな経験です。一人で参加される方も十分に過ごすことができるセミナーだと思います。このようなセミナーに参加し、様々な場面で人と出逢い、自ら行動し一歩踏み出すことで、ホームステイも加え、本当に、本当に素晴らしい経験ができたと思っています。
このセミナーに参加できたこと、申し込み時から細かい連絡のやり取りをして下さった小長様、多くの質問にも丁寧にお応え下さり、期間中も常に声を掛けて気遣って下さった朝島様をはじめ、支えて下さったすべての方々に感謝し、この経験を無駄にしないよう、努力し続けたいと思います。